「きつねと猟犬」感想~運命を知らない無邪気な2匹が交わす友情

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ひさしぶりに視聴しました。ディズニー映画の中では悲しい・切ないお話と言われているようですが、きつねと猟犬という2匹が迎えるラストとしてはハッピーエンドなので、あまり構えず観てほしいです。

なによりディズニーの描く動物の子どもたちが可愛くて可愛くて…!

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基本情報

原題は「The Fox and the Hound」。1981年7月10日公開(日本では1983年3月12日)。

ディズニー長編アニメーション映画第24作目。原作はダニエル・P・マニックスの小説「きつねと猟犬」。

監督はテッド・バーマン(「コルドロン」の監督など)、リチャード・リッチ(「コルドロン」の監督、「ロビンフッド」の助監督など)、アート・スティーブンス (「ビアンカの大冒険」の監督など)。

続編は「きつねと猟犬2 トッドとコッパーの大冒険」(2006)。

あらすじ

母を亡くし独りぼっちだった子ぎつねが、優しいおばあさんに拾われ、トッドと名づけられます。トッドは隣の猟師に飼われる猟犬の子コッパーに出会い、たちまち仲良しになります。毎日、楽しく冒険をして遊びながら友情をはぐくんでゆく2匹。やがて時が過ぎ、一人前の猟犬に成長したコッパーは、執拗にトッドを狙うご主人の命令に従い、とうとうトッドを森の奥まで追いつめて・・・。果たしてトッドとコッパーは、自分たちの運命を固い友情の絆で乗り越えてゆけるのでしょうか。

公式ブルーレイ&デジタル作品紹介
映画「きつねと猟犬」より

登場人物

※ストーリーの核心には触れないようにしていますが、ネタバレになり得る情報が含まれています。ご注意ください。

トッド

本作主人公の子狐。好奇心旺盛で恐れ知らずな性格のためトラブルを起こしがち。

幼い頃に母親を猟師に殺されてしまい、不憫に思ったビッグ・ママたちの助けでトゥイード夫人に拾われ大切に育てられる。

ディズニーの狐が大好きなのですが、青年期の彼も例に漏れずとってもかっこいい。四足歩行なのに。

じゃれるときに相手の耳を噛む癖があるようで、戦いのときにも発揮されます。

英語版(原語版)の声はミッキー・ルーニー。

コッパー

猟師エイモスが猟犬にしようと連れてきたブラッドハウンドの子犬。トッドとは違い慎重なタイプで、飼い主にも従順。

じゃれているときによくトッドの上に乗る形になるコッパー。今後の関係を表しているようで見ていてなんとも言えません。可愛いだけに。

親友のトッドに忠告したり見逃したりを繰り返していたけど、ある事件によりトッドを恨むようになり…。

ちなみにブラッドハウンドはプルートのモデルにもなっている犬種。なのでちょっとプルートにも似ています。

ビッグ・ママ

面倒見の良い、森でも顔の広いミミズク(フクロウ?)。劇中歌担当。

幼いトッドが独りぼっちになる場面に遭遇し、その後親代わりを探したり厳しい運命を教えたりと世話を焼いてくれる。

トッドとビクシーを出会わせようとする場面は親戚のおばちゃん感がある。

チーフ

エイモスの飼い犬でコッパーの先輩となる猟犬。もう老犬らしく鼻も悪くなっているようだが、経験豊富でまだまだ現役。

なんだかんだで面倒見がいいんだけど、あっという間に若くて元気いっぱいのコッパーに体格や能力が追いつかれ(追い抜かれ?)てしまうところが切ない。

トッドとは特に馴染みがなく、見かけば当然猟犬として追いかけるのだが…。

そのほかの人達

  • エイモス・スレイド…猟師でありコッパーの飼い主。狩猟禁止エリアに侵入したりと結構な破天荒おじいちゃん。
  • トゥイード夫人…エイモスの隣人のおばあちゃん。トッドを我が子のように可愛がって育てる。エイモスとやり合うタフさも併せ持つ。
  • ディンキーとブーマー…ビッグ・ママの知り合いで、一緒にトッドを助け成長を見守る。いつもスクイークスを追っている。ブーマーはキツツキで、ディンキーは…何だろう?吹き替えのディンキーのルパン感が楽しい(山田康雄さん)。
  • ビクシー…トッドと同年代の森に住む狐。ビッグ・ママに”イケメンがいる”と乗せられ、まんまとトッドに出会って恋に落ちることに。人間から見ると結構肉食系?だけど、動物界ではこれが普通。
  • スクイークス…芋虫。ディンキーとブーマーに追われ続ける。長い間追われているうちに…?

感想

※ストーリーの核心には触れないようにしていますが、ネタバレになり得る情報が含まれています。ご注意ください。

トッドの成長物語

これはトッドに焦点を当てた物語です。親を亡くし、人間に育てられ、(後の)猟犬と親友になり、ある出来事が起こり…と進んでいきます。

視聴者とビッグ・ママの心配を他所にどんどん親しくなるトッドとコッパー。無邪気で愛らしいシーンが、2匹の今後の運命を思うと切なくて仕方がない。

四季を経て青年となり美しいビクシーと恋に落ちるあたりは、同じ動物が主役の映画「バンビ」を思い出しました。

シンプルなストーリーなので、とにかくキャラクターの愛しさや場面の美しさを存分に楽しめます。

伝説のアニメーターたちによる渾身の作画

キャラクターたちはいつもどおり隙きのない作画で動きも自然だしとても表情豊か。見れば見るほど登場人物全員が愛しくなってきます。キツネの跳ねるような走り方、子犬のじゃれ方など、動物の描き方ももはやお手の物。

調べたところナイン・オールドメン(ディズニーの伝説的なアニメーター9名のこと)が指揮を執る最後の作品らしく、ここでひとつの時代が一区切りになったかと思うとまた見方も変わってきそう。

ちなみにあのジョン・ラセターやティム・バートンがアニメーターとして参加しているんだとか。クレジットにも出ないしもちろん絵を見て誰が描いたか分かるわけもないのですが、知ってしまうとなんだか意識してしまいます。

ギャグパートも楽しい!

ストーリーの間に何度か挟まれるスクイークス対ディンキー&ブーマーの追いかけっこが良いスパイスになっています。

昔のミッキーやドナルドたちの短編映画のようなドタバタギャグで、こっちはこっちで次の展開が楽しみに。

今思えばスクイークスが入ったパイプの入り口と出口をディンキーとブーマーがそれぞれ待ち構えるシーンは、トッドたちをエイモスとコッパーが追い詰めるシーンにも似ていますね。

はたしてそれぞれの結末はいかに…?!!

オープニングの美しさ、戦いの迫力

トッドとコッパーが可愛く遊ぶシーンはもちろん、他にも見入ってしまうようなシーンがたくさんあります。私が特に気に入っているのはオープニングと、終盤の戦いのシーン。

この映画は冒頭にクレジットが流れるのですがその背景と音楽が美しいながらもなんとも言えない不穏さで、この後の悲劇を予感させます。水滴が付いた蜘蛛の巣は触れられそう。

戦いのシーンは無謀とも思えるコッパーの反撃やトッドのすばしこい動きなどがさらに戦いの迫力と緊迫感を増す要素となっています。映り込む滝は水しぶきを感じられそうなほどリアル。これはセル画とカメラの間に何かを仕込んでいるのでしょうか。素人なのでよく分かりませんがとにかく驚きました。

ほかに印象的だったのは、トッドが人間たちも巻き込んだ一騒動。結構な大騒ぎだったのにBGMがカントリー音楽なので一気にコミカルな雰囲気で楽しめました。カントリー音楽を聴いてTDLが恋しくなるのはもう、マニアには仕方のないことですね。

あとがき

気になって原作のあらすじを途中まで読んでみましたが、こちらはかなり悲劇の結末の予感…。興味はあるのですが、この愛らしいトッドとコッパーを観てからだと読むのを(知るのを)躊躇してしまいます。

ともかく当時は興行的にも成功したらしいしそれから20年以上経って続編も作られるほど愛された本作。もっと知られてほしいな。

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