ピクサー短編「Bao」を観て、あなたはどんな感情を抱く?

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やっと観てきました「インクレディブル・ファミリー」!

しかしその感想は別の記事に書くとして、今回は同時上映の短編映画「Bao」について書きたいと思います。

ただひたすらかわいい中華まんを愛でるお話かと思ったら、違いました。ピクサーらしい、観る人によって様々な感情が揺さぶられそうな作品です。

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基本情報

「Bao」

監督:ドミー・シー
音楽:トビー・チュー
公開:2018年6月15日 (日本では2018年8月1日)
長編映画「インクレディブル・ファミリー」同時上映

監督は中国生まれ、カナダのトロント育ちの一人っ子であり、物語の舞台はトロントの中国人コミュニティ。自身の経験がベースになった作品です。

タイトルの「Bao」は中国語の”包”(包子(餡が入った蒸し饅頭))と”宝”(大切なもの)、2つの意味を持たせているそうです。

あらすじ

ある日、女性が作った中華まんに命が宿る。

小さくか弱い中華まんを常に見守り大事に面倒をみる女性。

しかし、すくすく育つ中華まんはすぐにまわりの子供たちや遊びに興味を持ちはじめ・・・。

見所

かわいい中華まん

まず、なんといっても命を宿した中華まんのかわいらしさ。

赤ちゃんというだけでかわいいのに、手のひらサイズで、白く柔らかく、小さい。

このサイズだからこそ、中華まんだからこその面白いエピソードやコミカルな動きに癒されます。

こうして前半ですっかり心を掴まれてしまい、あっという間に育っていく中華まんに「そんなに急いで大きくならないで~!」とつい主人公の女性目線になってしまいます。

個人的には最初(動画より前のシーン)のびっくり顔が印象的。目を見開くとトトロかスライムみたいです。

作品のキーとなるのは”食べ物”

まず、冒頭の中華まんを作るところが本当にリアル。あの生地に付いた粉の感じとかすごい!

出てくる食べ物がすべておいしそうでした。(特に手料理♪)

主人公が中華まんなので食べ物が重要であることは当然かもしれませんが、この作品には度々いろいろな食べ物が登場します。

誰かのために買ってきたり、作ったり、一緒に食べたり。コミュニケーションがあるところに食べ物がある。感情が動くシーンには食べ物がある。ぜひそんな食べ物にもご注目ください。

セリフがないからこそ共感しやすい

この作品ではほとんどセリフがありません。数少ない声を出すシーンが印象に残ります。

セリフがないことで、観ている人はキャラクターの仕草や行動、表情から一生懸命彼らの感情やストーリーを読み取り、様々な解釈をします。その中で自身の経験や感情を重ね、いつの間にかキャラクター(の1人)に共感しながら観てしまうのではないでしょうか。

監督は自分の経験をベースとしながらも、誰にでも何かしら思い当たる思い出や感情があるように意識して作っているような気がします。

観る人によって様々な感情を引き出すストーリー

ストーリーの後半で起こるある出来事。思いっきり戸惑った私。

これは人によっていろいろな反応がみられそうです。

その後の展開から納得した人、それでも受け入れられない人、状況を飲み込むのに時間がかかった人・・・。

観る人によって様々な感情が揺さぶられそう。まわりの人の感想を聞くのも楽しそうです。

あなたはこの展開、どんな感情を抱く?

あとがき

子供が大人になって、子供を授かって育ててその子が大人になって・・・。そんなサイクルの中のどの位置にいるか、観るタイミングで感想も変わりそうなストーリー。

何年後、何十年後に観て自分が抱く感情の変化を楽しみたいと思う作品でした。

ともかく、命が宿った不思議な中華まんのかわいらしさは全世代にオススメです!

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