ピクサー短編「猫とピットブル」:手描きとリアルな動作にこだわった猫と犬の友情物語

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ディズニープラスオリジナル作品、SPARKSHORTSアニメ映画「猫とピットブル」の紹介と感想です。
猫も犬も可愛すぎていつまででも見ていられそう!

「猫とピットブル」サムネイル
画像:「Disney+」より
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未視聴の方向け

基本情報

原題「Kitbull」2019 9分

SPARKSHORTS(スパークス 奇跡の瞬間)作品のひとつ

脚本・監督(written and directed by) Rosana Sullivan

制作(produced by) Kathryn Hendrickson

今回はピクサー作品の中からSPARKSHORTSというシリーズの作品をまとめました。 監督が作りたいもの、伝えたいことをダイレクトに...

あらすじ

小さな野良の黒猫は、ある時人間に飼われているピットブルに出会います。

自分の何倍も大きく狂暴に見えるピットブルに怯えて威嚇する黒猫。
しかしそのうちにこのピットブルが優しく穏やかな犬であることに気付き始めます。

短編アニメ作品「猫とピットブル」本編

どんな作品?

3DCGのイメージが強いピクサーでは珍しい2D手描きにこだわった作品。

人間も出てきますがセリフなし。犬と猫の鳴き声は本物を使っていると思います。

犬や猫はキャラクターとしてしっかりとデフォルメされた見た目なのに、動きや表情が本当にリアルでよく観察されていることが分かるため、犬猫好きさん大満足間違いなしです!

起承転結の転ではちょっと動物が可哀そうな描写があるので、そういうのが苦手な方はちょっとだけ心の準備を。
ラストはハッピーエンドです。

視聴後の方向け

感想

見た目がリアルな猫というよりはキャラクターとしてデフォルメされた猫だったので、動きや表情ももっとアニメチックなのかなと思っていたのですが見てみるとすごく本物に忠実。
猫を飼っているし猫動画も一時期はすごくよく見ていたのでこれは感心というかもはや感動というか。

特に初めてピットブルを見て威嚇するときの毛を逆立てて横歩きするみたいなしぐさが可愛くてたまらない。
遊んでると黒目がみるみるうちに大きくなったり、突然に心を開いてくる(猫の中では色々考えた結果なのだろうけど)感じとか、すべてがまさに猫!

犬の方はピットブルという犬種をよく知らなかったので視聴後に画像検索したら顔がよく似ていました。
骨格といい筋肉の付き方といいまさに闘犬という感じで素人がおいそれと飼える犬種ではなさそうだけど、本作と同様のつぶらな瞳が可愛くて魅力的だなぁ。

ピットブルが猫と遊びたいのに猫が自分を怖がっているのも分かっていてちょっと戸惑っているようなあのしぐさとか、まさに犬らしくて優しさがあふれていてたまらないです。

最初に猫に手を伸ばしていた人と最後に出てきた人は同じ人なのかな。
突然現れた野良闘犬に躊躇したものの優しい子だとすぐに分かってくれた様子とか(実際は野良犬も野良猫も十分気を付けないといけません)、ピットブルも撫でようと伸ばされた手に戸惑う様子とか(恐ろしい目に遭ったものね…)、もうここだけで泣けてしまいました。幸せにね。

「猫とピットブル」メイキング

技法へのこだわりに意義がある

他のSPARKSHORTS作品は社会へのメッセージ性が強かったり個人的な想いを強く感じる作品が多い気がしますが、本作にはあまりそれを感じません。
監督が関係性を築くのが苦手だった話をしている(多分)ので、猫への投影の部分はそこくらいなんじゃないかと思っています。

ピクサーで全編2D手描きにこだわったというところに意義があるんだろうな。
3DCG技術の応用的使い方とか、表現の幅を広げる意味のある一作のように感じます。
個人的にはちょっとしたいびつさから温かみを感じるような手描きアニメ作品が好きなので、ピクサーがこういった作品も作っていることが嬉しいです。

 SPARKSHORTS(外部リンク)