ピクサー短編作品、「リフテッド」の紹介と感想です。
誰にでも初めてがあるんです。泣くな新人!
基本情報
原題「Lifted」2007 4分
Written & Directed (脚本・監督) by Gary Rydstrom(ゲイリー・ライドストローム)
Produced (制作) by Katherine Sarafian
Executive Producers John Lasseter , Osnat Shurer
ピクサーアニメーションスタジオ作品。
あらすじ
ある夜、ポツンと建つ家で眠る男性ErnieがUFOに誘拐されようとしていた。
しかし、UFOからの光はなかなか上手に眠る男性を家の外へ出すことができない。
なぜならその操作しているのは教官Mr.Bの評価を受けている真っ最中の、まだ不慣れな新人Stuだったのだ。
どんな作品?
「レミーのおいしいレストラン」同時上映作品。
(本作に登場する男性Ernieは上記作品に登場するリングイニの初期モデルデザイン。)
第79回アカデミー短編アニメ賞ノミネート。
監督は「ジュラシック・パーク」や「タイタニック」などでアカデミー賞音響効果編集賞や録音賞を多数受賞した経歴がある。
引用元:DisneyWiki
感想(ネタバレ注意)
緩急のついたギャグに翻弄される
子供の頃に初めて観てしっかりと印象に残っていた大好きな作品。そもそも設定が面白くて!
SFホラーめいた雰囲気で始まりドキドキしていたのにまず失敗するところであれ?と思い、宇宙船の中の様子が映って全てを察した瞬間のこの落差がたまらなく楽しいんですよね。
これはセリフがなくても視聴者に状況を一瞬で把握させる描き方の技術があってこそでしょうか。
またUFOによる人間誘拐という非現実的な題材なのに宇宙人の置かれた状況を身近に感じ共感できる設定もさすがとしか言えません。
まともにできそうでできない宇宙人が織りなす緩急に作中の男性同様ただ振り回されるばかりの4分間です。
静かなコメディ
印象的なのはコメディ作品なのに終始静かな雰囲気なこと。
BGMは宇宙船の力が発揮される時のやたら壮大な曲くらいで、そのいかにもシリアスな感じが実際起こっているドタバタと相反して面白いです。
静かだからこそスイッチをめちゃくちゃに触るガチャガチャ音とか男性の痛そうな衝突音が際立っていて面白いのかな?やっぱり本作のいろんなシーンがやたら印象に残るんですよね。
エンドクレジット中の音だけでラストシーンの後に起こった出来事を想像させる演出も好きです。
監督が音響効果のプロフェッショナルだと知ってしまったからそう感じるだけ?いや、この作品が印象深くなる一因として絶対に音は関係していると思います!
ここにもティニー
感想を書くために何度も見直したおかげで「ティン・トイ」の主人公であるおもちゃのティニーがベッドの下にいることに気がついてしまいました。やった!
男性が床から持ち上げられる時にベッドの下にご注目ください♪