ピクサー短編作品、「ワン・マン・バンド」の紹介と感想です。
良いオチ。
基本情報
原題「One Man Band」2006 4分
Written & Directed (脚本・監督) by Andrew Jimenez , Mark Andrews
Produced (制作) by Osnat Shurer
Executive Producer John Lasseter , Brad Bird
ピクサーアニメーションスタジオ作品。
あらすじ
誰もいない広場でワンマンバンドをする男性。
そこへ金貨を持った子供が現れたので、男性はチップほしさに張り切ってパフォーマンスを始めます。
ところが突然ライバルとなる別のワンマンバンドパフォーマーが現れ、子供の金貨を巡り熾烈なパフォーマンスバトルが始まります。
どんな作品?
ディズニーの子会社となる前に制作された最後の短編映画。
長編映画「カーズ」と同時上映された。
キャラクターの名前はBass(ベース:黄色と赤の帽子/低音)、Tippy(ティッピー:子供)、Treble(トレブル:青と緑の帽子/高音)
引用元:DisneyWiki
感想(ネタバレ注意)
昔、なぜかちょっと怖かった
初めて観たのは子供の頃でしたが、「ティン・トイ」のように“可愛いけどちょっと怖い”雰囲気をこの作品に感じていました。
雲が多い夕暮れ時の寂れた街の広場、ピエロみたいな男たちに一人だけで行動している謎めいた子供。突然登場し一瞬でいなくなる金持ちも謎だし。
セリフがないのも短編映画では数作品ぶりです。
最近見直すと面白さしかないじゃんと思っていたけど、こうやって改めて書くとまたちょっと不気味さがあるような気がしてきちゃいました。
ワンマンバンドという題材の良さ
とにかくこのワンマンバンドの男たちのデザインが良い。好きです。
彼らを人形にしてストップモーションで映像化しても良い雰囲気になりそう。
多数の楽器を一緒に操るワクワク感に加えて謎の技術での自動演奏が出てくるなんて、面白くないはずがない!
同じワンマンバンドなのにそれぞれが使用楽器・見た目・音程と選曲など個性に溢れているところも良かったです。
もういっその事一緒にパフォーマンスすればいいのにと思いましたが、2人のワンマンバンドってなんだかややこしいですね。却下。
オチには何度でも驚く
オチの気持ちよさは「ニック・ナック」と似たものを感じます。
子供の名前である”tippy”には”ひっくり返りやすい、不安定な”という意味があるみたい。
本作の流れをひっくり返すキャラクターだからこの名前がついたんでしょうか。前半の愛らしさと後半の大人を手玉に取る行動とのギャップは何度観ても驚きしかないです。
ティッピーの将来が楽しみでしかない。後の作品に登場してくれたりしないかな?