ピクサー短編作品、「アンドレとウォーリーB.の冒険」の紹介と感想です。
(この頃はまだピクサーじゃないのですが)これがピクサーの最初の短編アニメだと思うと感慨深い気持ちに。
Contents
基本情報
原題「The Adventures of André & Wally B.」1984 1分
Concept/Directed (コンセプト/監督) by Alvy Ray Smith
Character Design and Animation(キャラクターデザインとアニメーション) John Lasseter
ルーカスフィルム(グラフィックスグループ)作品
あらすじ
森で眠っていたアンドレが目覚めると目の前に蜂のウォーリーB.がやってくる。
ウォーリーB.の気をそらし逃げようとするアンドレだが…。
どんな作品?
ルーカスフィルムの子会社であるグラフィックスグループ(のちのピクサー)によって製作されたコンピューターアニメーション。
ピクサー短編アニメーション作品の中で一作目として扱われる。
タイトルは映画「My Dinner with André(アンドレとの夕食)」(1981)のオマージュ。
引用元:DisneyWiki
感想(ネタバレ注意)
当時の環境とクリエイターの能力とのギャップが大きい?
当時の画質や音質・技術やコンピューターで出来ることの限界に対して、クリエイターがこのアニメーションで再現している映像にギャップがあるというか、なんだか今まで見たことのない不思議な感覚があります。なんていうんだろう…。
こちらがこの頃のアニメならこの程度だろうと思っているラインを悠々と超えてくる感じ。
後はカメラワークが実験的というか、あえて色々な撮り方で撮っているように感じました。試行錯誤を楽しんで作っていそう。
古典的なカートゥーンを再現
セリフなし、クラシック音楽に乗せたストーリー。昔の典型的なカートゥーンを彷彿とさせます。
面白いなと思ったのは、コンピューターアニメーションで古典的な手描きアニメーションの動きを再現しているところ。
例えばキャラクターがビュンと走り去るときに体だけ先に行って手足のパーツが遅れたりとか、感情に合わせてアイテムが変形したりとか。あまり気にしていなかったけどそういえば今のCGアニメでは見かけない表現方法だと思います。そもそも最近のアニメーションやカートゥーンではそういう表現はないのかな?
1930年代とかのミッキーやドナルドたちの短編作品が大好きだから懐かしいし嬉しくなってしまいました。
アンドレはドナルドに似てる?
あらすじを調べるまでどっちがアンドレでどっちがウォーリーB.か確信が持てませんでしたが、最初に寝ていた帽子をかぶったキャラクターがアンドレですね。
いたずらっ子っぽい表情や声がドナルドみたい。蜂とのドタバタといえばドナルドみたいなところがあるし。やっぱりこの辺も昔のカートゥーンをモチーフにしているのかな?
手袋はミッキーっぽいし、一瞬ミッキーみたいな声がする気もするけど。
タイトルに冒険とついているわりには冒険要素がないですが他に色々設定があるのかなと思うと知りたくなります。なぜあそこで寝ていたのかとか、そもそもアンドレが何なのかとか。
アンドレみたいな人間(?)だけの世界??
エンディングのイラストでときめく
どうしても手描きアニメーションが好きな私、エンディングで映るコンセプトアートも大好き。コンピューターで再現しやすいフォルムや質感でキャラクターを考えているかもしれないけど、やっぱり手描きも可愛いなぁ。
あの色鉛筆でざくざくと塗ったような質感が好きです。