第22回となる今回はミッキー短編映画シリーズの106~110作目。
前回(第21回)はこちら↓
子供の頃に観ていた方も今はまっている方もまだ観たことがない方も、是非一緒に懐かしんだり楽しんだり、まだ知らない映画に出会いましょう♪
Contents
ミッキーの短編アニメ映画106~110
106.ミッキーの船長さん
原題:Tugboat Mickey
公開日:1940年4月26日
監督:クライド・ジェロニミ
登場キャラクター
ミッキー、ドナルド、グーフィー、ペリカン
あらすじ
タグボートの船長であるミッキーと、乗組員のドナルド、グーフィー。
ミッキーがマストに塗料を塗っているとその塗料をペリカンがバケツ一杯分飲んで酔っ払ってしまいます。
そこへ座礁した船からの救難信号が入り3人は慌てて出発の準備を開始。
ところが燃料係のグーフィーは炉に石炭を入れるだけで一苦労。蒸気エンジンではドナルドが無理やり動かそうとして部品が外れてしまいます。
その間も流れ続ける救難信号。はたして船は出発できるのでしょうか・・・?
感想
タグボートは引船のことで、ほかの船などを引いたり海難事故の救助などもするそうです。そんなタグボート船員がこの3人・・・心配しかできません。
ひとつひとつのネタを丁寧に描いている印象でこの3人組によるほかの作品と比べるとギャグは少な目かな?グーフィー、ドナルドのお相手は今まででも一番反抗的かも。
グーフィーの「ガス漏れかな?」のとぼけ具合、ドナルドがエンジンに巻き込まれたときの動き、色んなシーンが絡み合ったラストへの疾走感が好き。
一応オチにつながる登場人物は削除してみましたが、ここまでディズニー映画を観てきた方ならきっともう分かりますね。とはいっても、分かってても十分面白いので大丈夫です。
107.プルートの魔法のランプ
短編映画「Pluto’s Dream house」より
原題:Pluto’s Dream house
公開日:1940年8月30日
監督:クライド・ジェロニミ
登場キャラクター
ミッキー、プルート、魔法のランプ、ラジオ
あらすじ
ミッキーはプルートに新しい犬小屋を作ることに。喜んだプルートがおおはしゃぎで庭を掘っていると、土の中からランプが出てきました。
それはなんと魔法のランプで、ミッキーの願いを叶えるといいます。そこでミッキーは犬小屋を作るようお願いすると、道具がひとりでに動き出しあっという間に豪華な犬小屋が完成しました。
次はペンキで汚れたプルートをお風呂にいれるようにお願いするとさっそく石鹸を使ってピカピカに。ところが耳を乱暴に洗ったことでプルートが抵抗し、その衝撃でミッキーが聴いていたラジオが壊れてしまいます。
するとランプは壊れてチャンネルが入り混じったラジオの言うことを聞き始め、プルートは料理されたりおしゃれをしたりさらにはボクシングまで・・・。
感想
ミッキーと、ちょっと横柄な魔法のランプのお話。主役はプルート。
普通は魔法のランプに犬小屋を願えば完成した状態で目の前に現れそうですが、このお話では魔法で道具をあやつりちゃんと釘を打ってペンキを塗り作り上げていくところが楽しいです。(装飾はパッと現れますが)
後半でラジオの色々な番組が入り混じるめちゃくちゃな展開がこの作品の見所。突然のボクシングとプルップルのゼリーがお気に入りです。
何でもできる魔法のランプで犬小屋を作ったりお風呂に入れたり、いくらミッキーとはいえ欲がなさ過ぎると思うのですが、その理由はラストで判明します。
108.ミッキーのドキドキ汽車旅行
別タイトル:ミッキーの汽車旅行
原題:Mr. Mouse Takes a Trip
公開日:1940年10月1日
監督:クライド・ジェロニミ
登場キャラクター
ミッキー、プルート、ピート、乗客の女性
あらすじ
旅行のため汽車に乗ろうとしているミッキーとプルート。しかし車掌のピートはペット禁止だといって乗車させてくれません。
そこでミッキーはプルートをトランクにつめて動き出した汽車に飛び乗ります。
何とか乗車に成功したミッキーとプルートは座席で一安心。ところがトランクを怪しんだピートが猫の鳴きまねをすると思わずプルートが吠えてしまい、すぐにペットを連れていたことがピートにばれてしまいます。
ここから なんとか目的地まで汽車に乗りたいミッキーたち と 2人を降ろしたいピート の追いかけっこが始まります。
感想
ピートが相手役をすることでうっかり忘れそうになりますが、ミッキーが迷惑な客というお話。子供の頃からそりゃ追い出されるだろうという思いながら観てました。
トランクにみっちりと詰め込まれたプルートが好き。変装もプルートのお尻が出てしまっていることで何度かばれてしまうというおばかっぷりがかわいいです。
変装はどれも妙に似合っていて楽しい。あるシーンでは変装したミッキーがピートと話すときに低い声を出すのですが、かなり貴重な場面だと思われますので是非聞いてみてほしいです。
ラストはハッピーエンドがしっかりとはまっていて好きなのですが、ミッキーよ目的地に止まらないペット禁止の汽車になぜ乗ったという疑問は最後まで残ります。
109.ミッキーのつむじ風
原題:The Little Whirlwind
公開日:1941年2月14日
監督:ライリー・トムソン
登場キャラクター
ミッキー、ミニー、小さなつむじ風、大きなつむじ風
あらすじ
家でケーキを焼いているミニー。おいしそうなにおいにつられてミッキーがやってきます。
ミッキーはミニーにケーキをもらうため庭掃除を申し出るとさっそく落ち葉集めを開始。
ところがそこへいたずら好きの小さなつむじ風がやってきて次々とミッキーの邪魔をします。
そこでミッキーは小さなつむじ風を追い払いますが、逃げていった小さなつむじ風は巨大なつむじ風を連れて戻ってきて・・・。
感想
この作品からミッキーやミニーのデザインがまたちょっと変わります。分かりやすいのは耳の中の色が違うことと、大きな前歯があること。頭も大きいですね。
昔観ていたのは短縮版だったようで初めてつむじ風のいたずらの全貌を全て観る事ができました。ミニミニつむじ風や落ち葉の行進がなんともかわいい。音楽も楽しいです。
お気に入りは大迫力の親つむじ風に吸い込まれながらのミッキーと芝刈り機、ドア、井戸の流れ。 「ミッキーの大演奏会」(1935)と同じウィリアムテル序曲が流れていることはすぐに分かったのですが、なんとアニメーションも同じようなシーンがいくつか使われています。興味がある方は是非見比べてみてください。
ラストのミニーの行動は初見の方は衝撃かもしれません。でも私はそんなミニーが好きよ。
110.ミッキーの青春手帳
短編映画「The Nifty Nineties」より
原題:The Nifty Nineties
公開日:1941年6月20日
監督:ライリー・トムソン
登場キャラクター
ミッキー、ミニー、(グーフィー、ドナルド、デイジー、ヒューイ、デューイ、ルーイ)、ウォードとフレッド、牛、馬などの動物たち
あらすじ
1890年代のある春の日。ミッキーとミニーは公園で出会い、2人で一緒にでかけることに。
ヴォードヴィルショーに入ると”Father, Dear, Father”という演目が始まりました。
酒浸りで家に帰らない父に娘が帰るよう訴えかける物悲しい内容にミニーは号泣しミッキーは慰めます。次は一転してウォードとフレッドの楽しいショーに2人で大笑い。
そんなショーのあとは仲良くドライブ。たくさんの友達とすれ違い楽しいドライブでしたが、下り道にさしかかると・・・。
感想
ボーカル入りの曲が多く使われミッキーたちの台詞は少なめという今までのミッキーシリーズとはちょっと違った作風の映画です。
曲はOPを除き1890年代のものだそう。アニメに合わせて作られたものだと思っていたのですが、劇のシーンなどは曲に合わせてアニメを描いたということですね。
スライドショー形式の”Father, Dear, Father”が絵柄も独特で曲と合わせ妙に印象的。スライドが早く進みすぎ、時計の鐘の音で慌てて時計台のカットに戻る細かい演出が好き。
ウォードとフレッドは1890年代の実際のスター・・・ではなく、当時(1941年)のアニメーターがモデルだそうです。声も本人たちがあてているとのこと。全く違和感がないです。
ミッキーシリーズの中で唯一デイジーとドナルドの甥っ子たちが登場している(ちょっとだけですが)という点でも異色の作品です。
あとがき
いかがでしたか?
今回の記事の後半から始まったミッキーの新しいデザインは1年くらいしか使われなかった貴重なもの。次回の前半までになります。お楽しみに♪
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