「くまのプーさん 完全保存版」感想~これを見ずにDisneyプーさんは語れない

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ついにこの記事を書くときが来た!

プーさんの映画感想をいくつか書いてきたので、今回は満を持して子供の頃からのお気に入り「くまのプーさん 完全保存版」を。

久しぶりに観ましたが、やっぱり私の中ではこれが一番です。

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基本情報

原題は「The Many Adventures of Winnie the Pooh」。長い!

ディズニーのくまのプーさん長編映画、第一作目です。

ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ制作の長編映画としては22作品目。

1977年3月25日公開作品。(日本では1977年7月2日)

↓ディズニーの主な長編映画はこちらでチェック♪

ディズニー長編アニメーション映画を作品番号、邦題、原題、初公開日が一目で分かるリストにしました。”情報”として主人公が動物か、音楽がメインか、プリンセスが登場するかなどを加えましたので映画探しの参考にしてください。

あらすじ

クリストファー・ロビンという男の子の部屋にはかわいい動物のぬいぐるみがいっぱい。なかでもくまのプーさんとは大の仲良しです。

この映画ではナレーターが本の中からプーさんとその友達の楽しい物語を3つ、お話ししてくれます。

プーさんとはちみつ

大好物のはちみつを切らしてしまった腹ペコのプーさん。

クリストファー・ロビンに風船をもらって蜂の巣まで登りますが、ハチに気付かれてしまい作戦は失敗に終わります。

そこでプーさんはラビットの家に行き、家中のはちみつを少々強引にご馳走になって大満足。

しかしあまりに食べすぎたため、ラビットの家を出ようとすると出入り口の穴にお腹がぴったりとはまってしまい…。

プーさんと大あらし

ある晴れた日、100エーカーの森では東風が西風と入れ替わって強い風が吹いています。

プーさんとピグレットは風に飛ばされて木の上にあるオウルの家にたどり着きますが…。

またその夜、プーさんはティガーからズオウとヒイタチというはちみつ泥棒の話を聞きます。

大好きなはちみつを盗られまいと見張りをしていたプーさんでしたが、雨が降り出した頃とうとう眠ってしまい、悪い夢を見ます。

その間にも雨はどんどん降り、翌朝起きると森は水浸しになっていて…。

プーさんとティガー

ジャンプが大好きなティガーはみんなにとびかかってあいさつします。

ティガーのジャンプで畑をめちゃくちゃにされたラビットは、ついに我慢できなくなりティガーを懲らしめることに。

そこで霧の出た森へプーさん、ピグレット、ティガー、ラビットの4人で入り、ティガーだけをおいて帰ろうとするのですが…。

また、ある初雪が積もった日。ルーを連れてジャンプしていたティガーは大ジャンプで高い木のてっぺんにたどり着きます。

しかし怖くて降りられなくなってしまい、仲間たちが助けに向かいますが…。

↑後半の壮大な感じがちょっとミスマッチな感じがして面白いのは私だけ?

感想

※ネタバレとなる情報が含まれていますのでご注意ください。

曲も作画も全くの隙なし!

OPのクリストファー・ロビンの部屋(実写)や、アニメーションのえんぴつでラフに描いたようなタッチ、もう全てがかわいいです。今の子供達にはこのちょっと古い感じが逆に新鮮で面白いんじゃないでしょうか。

昔から今にかけて同スタジオ、他スタジオで作られてきたプーさんシリーズだからこそ感じることだと思いますが、この映画、やっぱりどう考えてもかわいさに寸分の隙もないのです。

普通の手書きのアニメーション映画なら何度かあるはずのちょっと荒い作画が見当たらない。どのシーンどの角度でもプーさんがかわいい。昔はそんなこと気にしたこともないですが今回観て驚いてしまいました。

ぬいぐるみらしい動きのこだわりも一番感じます。座ったポーズをたもったまま転げるプーさんはもちろん、ほかの挙動も。クマではなくクマのぬいぐるみらしいのです。

そして曲も全部覚えています。プーさんの体操の歌、はちみつを取る歌、風の日の歌、夢の中の歌、大雨の歌…。

言い出したらキリがないし、自分でも「あなたそんなにプーさん好きだったっけ?」という感じですが、他作品を楽しんだ後に気付いた完全保存版の凄さに興奮してしまいました。

↑映画冒頭のこのシーンだけでぬいぐるみらしい動きや全く隙のない作画がよく分かると思うのです。

プーさんとはちみつ

1つ目のエピソードでプーさんの紹介的なお話です。ピグレットとティガーは登場しません。

その代わりクリストファー・ロビンとプーさんが楽しそうに遊ぶ様子が描かれていて愛らしい!クリストファー・ロビンは他の作品だと最後に登場するのみということが多々あるので、クリストファー・ロビンと遊ぶプーさんのエピソードは貴重です。

ハチに追われる2人のいたずらっ子で楽しそうな雰囲気がたまりません。雨雲のフリをするという発想もまたかわいくて。

プーさんがラビットに無理やりランチをごちそうになるシーンは、子供の頃は苦手でした。しかもやっと帰ると思ったら玄関に詰まるし!

今回は心穏やかに観られました。私が大人になったからか、慣れてしまったのか。

この状況になんとか自分で自分をごまかそうとするラビットの様子を楽しむ余裕すらありました。きっとこれが本来の楽しみ方ですね。

そしてこのお話にはディズニー版プーさんのオリジナルキャラクター、ジリスのゴーファが登場します!

彼の「オレは原作には出てこない」という自虐ネタ、子供の頃は全く意味が分からずもはや記憶にもなかったのですが、結構何回も言っているんですね。

本の演出やナレーターとの会話もある本作ならではの原作に言及するセリフは大人の方が楽しめるかも。

今の所観ているプーさんの続編には一切出てこない貴重なキャラクターになってしまいましたが。

↑クリストファー・ロビンの子供らしいちょっと跳ねるような歩き方がかわいくて大好き。プーさんと手を繋いでいるとさらにかわいい。

プーさんと大あらし

このお話は強い風や雨に見舞われる100エーカーの森が舞台。

強い風なんて厄介でしかないのにプーさんがみんなに「風の日おめでとう」と声をかけていくシーンでやはりこの心の余裕、ただ者ではないなと思いました。

大惨事、大災害もなんてことなくやり過ごすプーさんが羨ましいというか、そのおおらかさは見習いたいとさえ思います。

風で大きく揺れるオウルの家のシーンはコントみたいな面白さ。

そしてイーヨーがオウルの家を探している間、退屈そうに、でもちゃんとオウルの話を聞く一同が微笑ましいです。

それにしてもオウルがしている”子猫と恋に落ちて緑色の船に乗り旅に出たクライドおじさんの話”って、結構おもしろそうなんですけど。

夜になり、突然プーさんの家に飛び込んでくるティガー。初対面で家に押し入るとは。しかも夜に。やはりこの森ちょっと常識がずれているようです。

プーさんの悪夢、「ズオウとヒイタチ」は子供の頃怖かったシーンとしてもはやおなじみですね。

私も怖いというか、プーさんがちょっといじめられている感じが嫌だったのですが、それでもこの中毒性に勝てず何度も観ていました。

大雨のシーンは必死なピグレットと平然としたプーさんのやり取りがすごく面白いシーンなのですが、なにかと災害の多い日本に住んでいるせいか、映像にそわそわ。

つぼに頭をつっこんだまま水に流されていくプーさんはシュールで好き。

終盤の一幕。子供の頃は「なんで自分の家だって言わないんだろう?」としか思っていなかったのですが、今観ると家のない友だちへの思いやりだったんですね。そのあまりの規模の大きさに今になってやっと気付きました。心が広すぎる…。

次の話を怖がってまごまごするピグレットの動きが細かくてかわいいです。

↑不思議な雰囲気は伝わりますが、是非フルバージョンを本編で観てほしいです。

プーさんとティガー

前回のお話でプーさんと初めて会ったティガーが今回の主役。

みんなでティガーを懲らしめるために森に置き去りにしようとするところは子供らしい残酷さ。森でラビットが迷子になるシーンは昔大あらしよりも怖かったです。

プーさんの”耳に綿毛が入った”くだりとか、”くぼみが後を付いてきている””くぼみを目指せば家に帰れる”などの不思議なやり取りが楽しくてお気に入り。足跡を追っているところもかわいい。

最終的には意図せずルーがティガーを懲らしめた形になりました。前半のピグレットといい、無邪気って怖い。

それにしても飛んじゃいけない場所とか、ルールを決めたらと思うのですが。やっぱり今回もラビットが不憫…。

ティガーが助けを呼ぶとみんなすぐ集まってくれたり、ティガーらしくいてもらうためにみんな少なからず我慢をしたりとこの話でもみんなで助け合っていくということ、思いやることのひとつの形を見せてくれている気がします。

↑まさかの解決法。本編未視聴の場合はネタバレになるので観ないほうがいいかも。

クリストファー・ロビン、学校へ

エピローグ。クリストファー・ロビンは学校へ行くことになります。

他の作品でも幾度か描かれるプーさんとの約束。「僕が居なくなってもここにきて”なんにもしない”ってことをしてくれる?」「僕のことを忘れないって約束して 僕が100歳になっても」

そしてナレーションの「みなさんもわかったでしょう?1匹の小さなくまがいつも待っていてくれるということが。」

これは確実に、大人になってからの方が思うことが色々とあると思うんです。まさにクリストファー・ロビンと同世代である子供より、この約束を忘れるくらい年をとってしまった方が。

さらにクリストファー・ロビン世代の子供がいるくらいの歳になったらまた違う印象を持ちそうです。

↑本編と関係ないのですが、公式動画で一番映画の最後のシーンに近いイメージのものです。

あとがき

やっぱり、バカみたいに長くなっちゃいました。まだまだ言いたいことはあるのですが…。

間に動画をはさんだので文章に飽きたら動画だけでも観ていってほしいなと思います。

今回の視聴で子供の頃とはまた違った気づきや楽しみ方があったので、一回も観たことがない方はもちろん、昔観たきりだという方にも是非今一度観てほしいです!

手書きアニメーションに馴染みのない世代にもこの良さを知ってほしい♪

↓この約束の何十年後のお話。

実写映画「プーとおとなになった僕」の感想。クリストファー・ロビン、変わっちゃったね…。彼は子供の頃の大親友、プーさんとの出会いで変われるのか?とにかくどこをとっても絵になるし、本物のようなプーさんたちが観られるだけで嬉しい作品。

↓プーさんシリーズの劇場公開映画はこちらでまとめています!

くまのプーさんの実写映画「プーと大人になった僕」(原題:Christopher Robin)が2018年9月14日に日本で公開されます! ...