ピクサー短編作品、「デイ&ナイト」の紹介と感想です。
昼と夜、2Dと3DCGがこんなに相性良いなんて!
基本情報
原題「Day & Night」2010 7分
Written & Directed (脚本・監督) by Teddy Newton(テディ・ニュートン)
Produced (制作) by Kevin Reher
Executive Producer John Lasseter
Story advisor Karen Paik
ピクサーアニメーションスタジオ作品。
あらすじ
昼の“デイ“と夜の“ナイト“が初めて出会う。
自分とはまるで違う性質の相手に互いに反発し自分の方が優れているというように主張し合う二人。
しかし、次第にお互いが相手の良さを認め始める。
どんな作品?
「トイ・ストーリー3」の同時上映作品。
第83回アカデミー短編アニメ賞ノミネート。
第38回アニー賞短編アニメ映画賞受賞。
第9回米国視覚効果協会アワード(9th Visual Effects Society Awards)短編アニメーション部門(での傑出した業績)賞(Outstanding Achievement in an Animated Short)受賞。
引用元:DisneyWiki
感想(ネタバレ注意)
2Dの体に広がる3DCGの世界
初めて映画館で観た時に衝撃を受けたのを覚えています。
ピクサーで2D手描きカートゥーンのような作品が観られるなんて!
しかも、体の中に3DCGの世界を持つという斬新な設定。
ピクサーの3DCG技術が生かされつつ私が好きな2Dカートゥーンの要素がありそれらを組み合わせるという面白いアイデアの作品ということでこれは間違いなく私のお気に入り作品です。
デイとナイトの行動・感情表現
まずデイが現れて、なんだこいつ?と思う間もなく朝のお手洗いタイムで笑っちゃいます。
デイの動きと表情だけでセリフがなくとも十分に感情が伝わりますが、それに体の中の世界がリンクしているのが楽しい。
ナイトに殴られたデイが切り倒された木とともに倒れ通常頭では鳥が飛び回って朦朧状態を表現するところや、ナイトがアイデアを思いついた時に電球代わりに家の明かりがパッと付くところなどが特に好きです。こんなアイデア良く考えるなぁ。
ラジオ局から聞こえる直接的なメッセージ
終盤で流れるラジオ局から聞こえるのはウェイン・W・ダイアー(Wayne Walter Dyer)氏の音声らしいです。
アメリカの著作家で心理学博士号を持ち全米のテレビ・ラジオなどに出演・講演を行っていたそうで、その一部を使用しているものと思います。
初めて観た時は突然の強いメッセージ性に驚きました。
ただこのシーンがなければ私はただ「あー可愛かった」で終わりそうなので、今考えれば監督が伝えたかったメッセージを確実に伝えるためには、そしてデイとナイトがしっかり互いを認め合うには必要なのだと思います。
こうやって客観的に観ていれば「どちらも違うけどそれぞれ良いところがあるのだから認め合って仲良くしたらいいのに!」と思えるのに、実際はそれができずに世の中で色々な諍い(いさかい)が起こっているのだろうし、なかなか難しいものですね…。