1997年発売の劇場未公開作品「くまのプーさん クリストファー・ロビンを探せ!」。
いつも劇場未公開作品に関してはあまり期待しないで観るのですが、これは良い評判を耳にしたことがあるのでわくわくして観ました。
すると近日公開の実写版映画「プーと大人になった僕」の前にぜひ観ておきたい作品と判明!実写映画の内容はまだ知らないけど、きっとそう!
ということで今回はなぜそう感じたかを含めた感想を書いていきます♪
2018年10月4日追記:実写映画を観ましたが、やはりアニメ作品をひとつは観ておいたほうが楽しめるという印象でした!一番は大好きな「くまのプーさん 完全保存版」をオススメしますが、こちらも作品もオススメのひとつ。お好きな方または両方を御覧ください♪
ちなみにプーさんの映画で観たことがあるのは第一作目の「くまのプーさん 完全保存版」とアニメ映画最新作の「くまのプーさん」の2作品。これが3作品目です。
Contents
基本情報
1997年8月5日発売のビデオ作品。(日本では1998年8月21日発売)
第1作目の「くまのプーさん 完全保存版」から20年の時を経て製作された、長編映画としては2作品目となる本作。劇場未公開のため知名度は低いようです。
↓劇場未公開映画のリストはこちら。
ウォルトディズニーアニメーションジャパンが製作(に関わっている?)。プーさん作品は結構日本が製作に関わっている気がします。
あらすじ
夏の最後の日を一緒に楽しく過ごすプーさんとクリストファー・ロビン。
そして秋の一日目の朝、プーさんが目覚めると家の前にははちみつのつぼと1枚の手紙が置いてありました。
オウルに手紙を読んでもらうと、手紙を書いたクリストファー・ロビンは遠くへ行ってしまい、助けを求めているみたい。でも行く先にはガイコツサウルスという恐ろしい怪物がいるというのです。
そこでプーさんとピグレット、ティガー、イーヨー、ラビットはクリストファー・ロビンを助けるための冒険に出発します。
スタッフ
監督 カール・ゲールズ
脚本 カール・ゲールズ、カーター・クロッカー
原作 A・A・ミルン
音楽 カール・ジョンソン
カールがいっぱい。
完全保存版は原作に基づいたストーリーだったようですが、今回はオリジナルストーリーです。
感想
あたたかくやさしく、ちょっと切ない雰囲気
今回は1作目のように本の中に入っていくようなスタイルではなかったものの、絵本のようなタッチとやさしい色合いで描かれた世界はいつも通り。動く絵本を観ているみたい。
作画も特に気にならず、安定したやさしくてあたたかなプーさんの世界です。
そして今回印象的だったのは、夕方や夜のシーンが多いこと。物語の切ない雰囲気が出ていて、しかも絵本のような世界とよく合っていて、良かったです。
曲も、夜のシーンでの曲が良かったな。最初と後半の2曲あります。
ストーリーは王道の冒険物語
物語はプーさんたちが力を合わせクリストファー・ロビンの言葉を胸に冒険をするというもの。
各キャラクターが苦手な状況やピンチを乗り越えていくシーンがそれぞれ丁寧に描かれています。
ただこの王道で優等生なストーリーはとても見やすく親しみやすい反面、驚きやひっかかる部分がなくちょっと薄味な印象。
プーさんたちってちょっと常識では考えられないような行動をとるところが持ち味な部分があると思っているので(失礼?)、そういう面では物足りないような気もします。
プーさんとクリストファー・ロビン、初めてのお別れ
映画の中の会話から分かるのですが、プーさんはクリストファー・ロビンが1歳のときからずっと一緒にいる友達。
この秋から学校に行くことになったクリストファー・ロビンは初めてプーさんとしばらくの間離れることになります。
この映画で起こったことはたったこれだけなのですが、プーさんたちはとても寂しがり、さらには大騒動に。それが面白くもあり、今後どんどん彼が成長していくことを考えるとさらに切なくもあります。
トイ・ストーリー3でアンディが大学生になったように、クリストファー・ロビンも高校生、大学生、大人になり・・・。
そして実写映画につながっていくのですね。
最後の2人の約束も、かわいらしく、またなんとも言えない寂しさです。
会話の哲学感は少なめ?
プーさんの醍醐味であるちょっと哲学を感じる会話。
今回の映画ではクリストファー・ロビンがプーさんに”何もしない”をする、ということを教えるシーンもあります。
この”何もしない”をする、というのは実写映画でプーさんが見せてくれるようなので、これも本作を先に見て置きたい理由の1つです。
ただ、オリジナルストーリーだからか他はあまりこういうおもしろい台詞はなかった気がします。(こういう会話は原作が一番楽しめます)
ところで今回のキーであるクリストファー・ロビンの「君たちは思っているより勇敢で強くて頭がいいんだよ」という台詞。6歳の子供がいうのかっこよすぎる。素直に勇気が沸いてくる言葉です。
今回のプーさんの仲間たち
物語と同様、個性的であるものの、キャラクターたちもちょっと薄味?
なぜかラビットが一番暴走気味でしたが、冒険中に見せたプーを気遣う様子で見直しました。完全保存版のときから彼には幸せになってほしいと思っています。
というか、カンガとルーはどこ?彼女たちはまだ森に住んでいないのかしら。全く出てこないので寂しいです。
あとがき
今回はメモを取らずに観てみたのですが、とくに支障ないようですね。
書きたかったことを全部かけているのか途中で分からなくなるのですが、これって慣れていくものなのでしょうか。そうだといいな。
この映画ではクリストファー・ロビンがいなくなって寂しがるプーさんがしっかりと描かれているので、これを観た後に実写版を見たらクリストファー・ロビンが大人になっているというだけで泣けてきそう。
もし、誰かに「実写版を観にいくんだけどプーさんの映画はひとつも観たことがなくて。なにかいい映画はある?」と聞かれたら、これをオススメすると思います。あーでも完全保存版も観てほしいな・・・!