第19回となる今回はミッキー短編映画シリーズの91~95作目。
前回(第18回)はこちら↓
子供の頃に観ていた方も今はまっている方もまだ観たことがない方も、是非一緒に懐かしんだり楽しんだり、まだ知らない映画に出会いましょう♪
ミッキーの短編アニメ映画91~95
91.ドナルドのメキシカン・ドライブ
短編映画「Don Donald」より
別タイトル:ドン・ドナルド / ドナルド西部を行く
原題:Don Donald
公開日:1937年1月9日
監督:ベン・シャープスティーン
登場キャラクター
ドナルド、ドンナダック、ロバ、車
あらすじ
ロバに乗ってドンナを迎えに来たドナルド。ところがドンナがロバに振り下ろされてしまい、それを見たドナルドは大笑い。ドンナは怒って家に帰ってしまいます。
そこでドナルドはロバと赤い車を交換し、車に乗って再びドンナを訪ねます。
ドナルドに対して怒っていたはずのドンナは車をみると態度が一変。大喜びでドナルドと一緒にドライブへ出かけます。
しかし、あまりに車を飛ばしたために車が故障。暴走をはじめた車にドンナはまた振り下ろされてしまいます。それをみたドナルドは今回も大笑いしてしまい・・・。
感想
デイジーの前身、ドンナダックが初登場!ミッキーシリーズですがドナルド主演でミッキー不在の映画のひとつです。
公式でドンナ=デイジーと書かれていますが、コミックではドンナとデイジーの共演があるらしく、別人説も。またどこかの記事でドンナにはとさかがあるとされていましたが、私は帽子(頭飾り)かなと思っています。
さて、まさにドナルドの女性版というドンナ。声も同じアヒル声で怒りっぽくわがまま、さらにげんきん。でも素直でセクシーなところが魅力的で憎めません。ドナルドの立場がかなり弱くただただ振り回されている力関係も面白いです。
ほかにもロバとドナルドのてっぱんコンビやディズニーお馴染みの表情豊かな車、まるで生きているようなサボテンたちが楽しい作品です。
92.ミッキーの魔術師
原題:Magician Mickey
公開日:1937年2月6日
監督:デイヴィッド・ハンド
登場キャラクター
ミッキー、ドナルド、グーフィー
あらすじ
舞台でひとりマジックを披露するマジシャン・ミッキー。舞台の上ではグーフィーが照明を担当しています。
ミッキーのマジックに対してひとり野次を飛ばしているのは観客席のドナルド。ドナルドはさまざまな妨害をしかけますがミッキーは動じず、それどころかドナルドを利用してさらに面白いマジックを披露し観客を沸かせます。
そのうちにドナルドは怒って舞台上に出てきますが、小道具を壊そうが飛び掛ろうがマジックを使いこなすミッキーにはかないません。
しかし、ついにドナルドがミッキーの隙をついて小道具のひとつである銃を手にしてしまい・・・。
感想
一部年代のディズニー好きにはWOWOWのディズニー短編を放送する番組のOPに使われていたことでもお馴染みの作品。(私はまさしくその番組で育ちました。)
今回の舞台ではかっこいいマジシャンミッキーを堪能できます。このマジックがマジックでは説明できない、見たこともないような技ばかりで楽しいです。
お話はミッキーとドナルドの対決が主軸。ドナルドがかけられた”怒ると口からトランプが出る”マジックは何回見ても面白い。小さなドナルドをミッキーが操るマジックも好きです。
登場時間は少ないものの、グーフィーの電球を使ったマジック(本人にはそのつもりはないですが、もはやマジック)もお気に入り。なぜか何度も観たくなります。
93.ミッキーの猛獣狩り
原題:Moose Hunters
公開日:1937年4月17日
監督:ベン・シャープスティーン
登場キャラクター
ミッキー、ドナルド、グーフィー、ムース、蜂
あらすじ
ムース狩りにやってきたミッキーたち。ドナルドとグーフィーが1頭のムースに変装してムースをおびき出し、木に変装したミッキーがそれを仕留める作戦です。
ところが、突然本物のムースが思わぬところから登場。驚いたミッキーは銃を落とし、銃は壊れてしまいました。
それを知らないドナルドとグーフィーは前方に別のムースを発見。セクシーなムースを演じて誘惑を開始します。
作戦は成功しムースは偽者ムースにひとめぼれ。ところが最初のムースもセクシーな偽者ムースを見つけてすっかり夢中になってしまいます。かくして2頭のムースは偽者ムースを取り合って決闘する事態に・・・。
感想
ミッキーたち3人によるドタバタ劇。狩りのお話はたいていうまくいきませんね。
グーフィーが顔と前足、ドナルドが後ろ足を担当する金髪巻き毛に真っ赤な口紅、たっぷりの香水による女装ムースはいかにもという感じですが、これが嫌いな男はいないようで・・・。確か三匹のこぶたに登場するビッグバッドウルフもこんな女装をしていた気がします。
ボディ用の布が取れてしまったしばらくの間ドナルドが丸見えなのですが、グーフィーの足に捕まり表情までちゃんと演じ続けているのがかわいい。
ドナルドとグーフィーが組んでいるので仕方がない(のかもしれない)ですが、割合としてもうちょっとミッキーの出番がほしかったです。
94.ミッキーのアマチュア合戦
短編映画「Mickey’s Amateurs」より
別タイトル:ミッキーの素人うでくらべ
原題:Mickey’s Amateurs
公開日:1937年4月17日
監督:ピント・コルヴィグ、ウォルト・フェイファー、エド・ピーナー
登場キャラクター
ミッキー、ドナルド、グーフィー、ピート、クララベル、クララ・クラック
あらすじ
ミッキーが司会を務めるのはアマチュアタレントショー。出場者が歌や演奏を披露し、ミッキーが途中でゴングを鳴らすとそこで退場というルールです。
最初に登場したピートは歌い始めてすぐに退場。ドナルドはセリフを忘れてしまい観客に笑われながら退場となります。
クララベルとクララによる女性コンビはなんとかゴングを免れて最後まで演奏することができました。
続いて登場したのはバイオリンケースを持ち、めがねにひげの小柄な男性・・・に変装したドナルド。バイオリンケースから銃を取り出し観客を脅しながら再挑戦しますが、やっぱり序盤でつっかかりみんなに笑われてしまいます。
続いて登場したのはグーフィー。一人で50ピースバンド、つまり50の楽器を演奏するとのことですが、果たして・・・?
感想
舞台でタレントショーを行っているお話。当時「アマチュア・アワー」という人気ラジオ番組があったそうで、これはラジオの公開収録?生放送?なんだかとても豪華ですね。
今まで舞台のお話はいくつかありましたが、登場メンバーの中にピートが混じっているのが新鮮。かわりに常連のホーレスはステージにはあらわれないのでちょっと寂しいです。
またドナルドが結果に満足せず何度も挑戦するところはいつもの面白さですが観客に怒って銃乱射はちょっと私には刺激が強いかな。
ということでこの作品の一番の見所はやっぱりグーフィーの50ピースバンドでしょう。木管楽器金管楽器が入り乱れ、弦楽器や打楽器も。器用すぎます!ラストのはちゃめちゃ具合とオチも必見です。
95.ドナルドの博物館見学
短編映画「Modern Inventions」より
原題:Modern Inventions
公開日:1937年5月29日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、ロボット・バトラー
あらすじ
”Museum of Modern Marvels”(直訳:現代驚異の博物館)にやってきたドナルド。
入場するとさっそくロボット・バトラー(執事)がやってきて「お帽子を預かります」と帽子をもっていってしまいました。ドナルドは別の帽子を取り出し、気を取り直して博物館見学をはじめることに。
博物館にはいろいろなロボットが展示されていてドナルドは興味津々。車の真似をしてヒッチハイクマシンで遊んだり、自動ラッピング機を勝手にいじったり、ゆりかご型の子守ロボットに子守をされたり。
どのロボットでも大変な目にあったはずなのに、自動散髪機を見つけたドナルドは懲りずに使ってみることにしますが・・・。
感想
こちらもミッキーシリーズの中でミッキーが登場しない作品。この後ドナルドの主演映画は単独のシリーズになっていきます。
それぞれのマシンでのエピソードの間で必ず帽子を取りにあらわれるロボット・バトラーが昔ちょっと怖かったです。当時執事ロボだとは知らなかったのでなぜ執拗に帽子を取るのか分からなかったのも一因ですね。今観るとただただギャグ用のキャラクターという感じ。
この作品はなんといっても子守ロボットですっかり赤ちゃんみたいになるドナルドがかわいい!いい年だと思いますがドナルドなら許せる。ほかにも赤ちゃんのふりをするエピソードが出てくるので、スタッフも気に入っているのだと勝手に思っています。
最後に登場する散髪ロボも悪気があるとしか思えない動きで何度観ても面白いです。ドナルドによるたびたびの不正シーンもドナルドらしくて私はお気に入りです。(良い子はマネしないように!)
あとがき
いかがでしたか?
このあたりからドナルドがどんどん人気者になっていくのが分かりますね。
次回はミッキードナルドグーフィーの3人が活躍するお話が目白押しです。お楽しみに♪
感想記事の一覧はこちら↓