短編映画を観て感想を述べるシリーズ。
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今回はドナルドダックの短編映画、31作目から35作目までです。
ドナルドの短編映画31~35
31.ドナルドのカメラ大好き
別タイトル:ドナルドのカメラ狂
原題:Donald’s Camera
公開日:1941年10月24日
監督:ディック・ランディー
登場キャラクター
ドナルド、野生動物(鳥、リス、うさぎ)、キツツキ
あらすじ
「野生動物は銃で撃つ代わりに写真を撮ろう」の看板に賛同したドナルド。
持っていたカメラでさっそく動物の写真を取りに行きます。
ドナルドはたくさんいる動物の中でもキツツキに目をつけますが、キツツキは写真に撮られたくない様子。
それでも無理矢理写真を撮ろうとするドナルドに、キツツキはとうとう怒って・・・。
感想
カメラを鏡にして遊ぶリスや逃げるウサギたちなどディズニーが描く森の動物は本当にかわいい。追い回して逃げられるドナルドも合わせてかわいいです。
キツツキはドナルド短編シリーズ2番目の「ドナルドの昼寝」に出てくるあのキツツキでしょうか。実に4年ぶりの登場になります。
今回は取り込み中のキツツキにちょっかいを出したドナルドが悪いですね。歯磨き粉のシーンが大好きなんですが食べちゃったキツツキはかわいそう・・・。
オチは最初のフリが良く効いています。
32.ドナルドのお料理
別タイトル:ドナルドの料理長
原題:Chef Donald
公開日:1941年12月5日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、ラジオ(ダックおばさん)、ワッフルの種
あらすじ
レシピの切り抜きをのりで貼りながらスクラップノートを作っているドナルド。
ラジオから「こんがりワッフルの作り方」が流れてきたので、さっそく作ることにします。
しかし、ベーキングパウダーと間違えて入れたのは先ほど使っていたのり。
やけに粘り気のあるワッフルの種が出来上がりますが何も知らないドナルドはそのまま料理を進めようとして・・・。
感想
家でコック帽をかぶってご機嫌で料理するドナルドがかわいいです。ラジオも久々の登場。
ワッフル生地がプロペラを持って空を飛ぶだけで面白いのにさらにワッフルメーカーを巻き込んでもはや凶器と化すところが面白すぎる・・・!
他にもじゅうたんをチョキンと噛み切ってしまったり生地がドアをノックしたりピノキオのオマージュがあったりと、この作品は見所が尽きません。
ドナルドらしさが出ていて意地悪なキャラクターはいない、私のお気に入りの作品のひとつです。
33.ドナルドのかじ屋
原題:The Village Smithy
公開日:1942年1月16日
監督:ディック・ランディー
登場キャラクター
ドナルド、ロバ
あらすじ
ドナルドは筋肉自慢?のかじ屋。
まずは大きな車輪の鉄枠を作りましたがサイズが合わない様子。試行錯誤するうちに車輪を壊してしまいます。
次はロバに蹄鉄を付ける仕事。ドナルドはいろいろな種類の蹄鉄を提案しますが、ロバは気に入らない様子で付けさせてくれません。
とうとう座り込んで動かないロバ。ドナルドは蹄鉄を付けられるのでしょうか。
感想
筋肉自慢といってもいつものドナルドなのでご安心ください。表情は強気な感じ。
ロバは女の子でしょうか。もじもじしたりなかなか気に入る蹄鉄がなかったりというわがまま具合がかわいらしいです。笑い方はいつものディズニーのロバ笑い。
私の中でドナルド短編シリーズ37番「ドナルドの黄金狂」とかぶります。主に場所の雰囲気とロバが。ちなみに監督も同じです。
ラストはちょっとかわいそう。ロバが助けてくれるといいな。
34.ドナルドの雪合戦
原題:Donald’s Snow Fight
公開日:1942年4月10日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、ヒューイ、デューイ、ルーイ
あらすじ
雪が積もったある日。
外では甥っ子たちが雪だるまを作って遊んでいましたが、ドナルドはそれを壊して大笑い。
もちろん甥っ子たちも黙ってはいません。岩を雪だるまに見立て強烈な仕返しを企みます。
まんまと罠にかかりコートも台無しになったドナルドと甥っ子たちとの戦いはエスカレート。
氷の城対氷の船の雪合戦が始まります。
感想
子供の頃、この本格的な城と船に憧れていました。ここで遊べたら楽しそう!
雪合戦のはずが投げているものは氷やネズミ捕り、火の玉など結構物騒なものばかり。
大人気ないドナルドと知恵の働く甥っ子たちとの本気バトルが楽しい作品です。
途中で出てくる甥っ子たちのボーリングピン化は商品にしていいくらいかわいい。
そしてラストはやっぱり子供たちの勝利でした。ドナルド生きてるかな・・・。
35.ドナルドの入隊
原題:Donald Gets Drafted
公開日:1942年5月1日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、ピート、アリ、人間
あらすじ
召集令状を受け取ったドナルドは空を飛ぶことや女性にチヤホヤされることを夢見て意気揚々とパイロットに志願します。
身体検査に合格し制服を受け取ったドナルドが入隊したのはピートが指揮する部隊。
一人だけミスが多いドナルドに対しピートは特別訓練を課し一対一で指導にあたります。
しかし、訓練の中でピートがドナルドに「一歩も動くな」と指示した場所はアリの巣の上。
体を上ってくるアリたちにドナルドは我慢ができず・・・。
感想
入隊前は華やかでモテるような宣伝に夢を抱いて入隊するも、現実は行進ばかりで厳しく辛い世界にがっかりするドナルドのお話。
パイロットになりたいと飛行機のマネしてみせるドナルドがかわいい。ぶるるるーん。
耳の中を照らせば鼻の穴から光が漏れるスカスカっぷりでも入隊できてしまいます。
上着を脱がされ恥ずかしくて顔が真っ赤なドナルドも見所。
ラストは「蒸気船ウィリー」を思い出しました。
あとがき
いかがでしたか?
ついにプロパガンダ映画ゾーンに突入してしまいました・・・。
戦争している時代の映画だったことを再認識して受け止めたいです。
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