短編映画を観て感想を述べるシリーズ。
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今回はドナルドダックの短編映画、116作目から120作目までです。
ドナルドの短編映画116~120
116.ドナルドの猟はつらいよ
別タイトル:ドナルドの狩はつらいよ
原題:No Hunting
公開日:1955年1月14日
監督:ジャック・ハンナ
登場キャラクター
ドナルド、グランパ・ダック、バンビとバンビの母、ムース、牛、ハンターたち
あらすじ
明日は猟解禁の日。ドナルドは生きるため猟をしていたグランパ・ダックの精神に触発されハンティングに出かけます。
各地から様々なハンターが集まり近くの農家は戦々恐々。屋台が出て、救急車もスタンバイしています。
遂に夜明けとともに猟が解禁され、銃弾が飛び交い森はあっという間に荒れ野原に。
ドナルドは無事猟を楽しんで帰ることができるのでしょうか。
感想
一時期の戦争映画ばかりだった頃を思い出すような作品。猟反対の映画です。
バンビとバンビの母親がカメオ出演することで余計に猟が恐ろしく感じます。
グランパ・ダックはさすがドナルドの先祖という感じの慌しくおっちょこちょいなアヒル。彼のせいでドナルドは災難ですが憎めないキャラクターで面白く、この映画のオアシスとなっています。
一瞬登場するママは「ドナルドの日記帳」のデイジーのママそっくりでした。(元ネタは”ウィスラーの母”?)
117.クマの冬ごもり
別タイトル:クマ公の冬ごもり
原題:Bearly Asleep
公開日:1955年8月19日
監督:ジャック・ハンナ
登場キャラクター
ドナルド、くまのハンフリー、熊たち、うさぎ
あらすじ
冬を迎え国立公園から帰っていく人々を見送るレンジャーのドナルド。冬の間国立公園は閉園し、熊たちは冬眠に入ります。
しかし、寝相が悪くいびきが大きいハンフリーはほかの熊たちによって洞窟から追い出されてしまいました。
行き場を失ったハンフリーは夢遊病のふりをしてドナルドの家(レンジャーステーション)に入りベッドで寝ようとしますが、それに気付いたドナルドは・・・。
感想
いつもはウッドロアですが今回はドナルドがレンジャー(国立公園管理官)のお話です。
ハンフリーがしゃべったのをはじめて見た気がする。あとは、シャワーを浴びて毛がぬれた事で細くなったハンフリーにもびっくりです。細すぎ!
ドナルドから一度追い出されたあとに家に入ってしまい見つからないように隠れて回るところは「クマの命びろい」の延長のようで楽しいシーン。
特にハンフリーには厳しいドナルドなのでお仕置きして終わりかなと思いきや、オチは意外にもほかの熊たちでした。
118.クマとみつばち
別タイトル:クマ公とミツバチ
原題:Beezy Bear
公開日:1955年9月2日
監督:ジャック・ハンナ
登場キャラクター
ドナルド、くまのハンフリー、J.オーデュボン・ウッドロア、はちのスパイク
あらすじ
養蜂家のドナルドは1匹の熊が敷地内へ侵入し蜂蜜を狙っているところ発見。
さっそく熊たちが住む隣のブラウンストーン国立公園へ苦情を言いにいきますが、どの熊が犯人なのかは突き止められません。
レンジャーのウッドロアはドナルドの苦情を受け熊たちに厳しく隣の敷地への侵入を禁じます。
しかしドナルドの敷地へ侵入していた犯人でありどうしてもハチミツが食べたいハンフリーはこの後もこりずに侵入を繰り返し・・・。
感想
熊といえばはちみつ。ドナルドが味見をしているところが本当においしそうです。
ドナルドとハンフリーがホースではちみつを取り合うときの音楽が楽しくて大好き。
一瞬登場する隣の敷地へ入ってしまったはちがスパイクとデールを足して2で割ったような見た目でかわいいです。あれはスパイク・・・?タイトルは間違いなくスパイクですね。
ハンフリーの出演作の中ではこのオチが一番好きです。
119.リスの大逆襲
原題:Up a Tree
公開日:1955年9月23日
監督:ジャック・ハンナ
登場キャラクター
ドナルド、チップ、デール
あらすじ
材木を切りにきたドナルド。大きな木の伐採にとりかかりますが、その木にはチップとデールが住んでいました。
木が切られていると知りデールは引越しを覚悟しますがチップはドナルドの邪魔をして木を切らせない作戦を開始。
仕事がリスたちによって邪魔されていることに気付いたドナルドは意地になり遂には木を切り倒してしまいますが、リスたちがこのまま大人しくやられるはずもなく・・・。
感想
冒頭の曲が印象的な作品。この短編は全体的に曲・効果音と動きがよく合っていて楽しいです。
毎回ドナルドが木から落ちるのを見守っているデールがかわいい。お話によっていろいろな一面を見せますが今回はちょっと弱気な弟分という感じでしっかり者で兄貴分のチップといいバランスです。
倒れそうな木を木の中にいるリスたちが”押し戻す”というシーンが不思議で面白くてお気に入り。
その後、木を切り倒し水流によって運ぶところからの怒涛の後半戦も必見です。
120.リスの船長
原題:Chips Ahoy
公開日:1956年2月24日
監督:ジャック・キニー
登場キャラクター
ドナルド、チップ、デール
あらすじ
おなかを空かせたチップとデールはどんぐりがたくさんなっている木を見つけますが、その木があるのは湖の中の小さな島。
リスたちはドナルドのボトルシップの中から船を拝借し小島を目指します。
大事な船をとられたドナルドは船を引き寄せると嵐のように演出しチップとデールに仕返ししますが、それに気付いたリスたちはドナルドの手から逃げ出して再び湖へ。
それでも追いかけてくるドナルドにあわてるチップですが、デールは余裕の様子。なんとデールは予想される展開に先手を打っていたのです。
感想
リスサイズのミニチュアな乗り物が活躍する短編のひとつ。
「リスの汽車ごっこ」のようにドナルドのリアルな演出によってしばし踊らされるリスたちがかわいらしいです。
なんといっても見所は今までの2匹の関係を覆すほどのデールの冴えっぷり。特にデール好きなら必見です。
2匹を阻止しようとしたドナルドが結局島までの送り迎えをしてしまっているところが面白くもあり切なくもあります。
あとがき
いかがでしたか?
それぞれが最後の登場回だと思うとなんだか寂しく思えてきます。
ドナルド編は遂に次回が最終回!お楽しみに!
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