当ブログで短編映画のまとめ記事を書くにあたり、映画を一通り観ていくことにしました。
しかしせっかく観るのに一人で楽しむだけではもったいないので、まとめ記事とは別で作品順に簡単なあらすじと感想をご紹介していきます。
今回はミッキーよりも出演作品が多いといわれているドナルドダックの短編映画、1作目から5作目までです。
ドナルドダックの短編映画シリーズとは?
ドナルドダックはシリー・シンフォニーの「かしこいメンドリ」(1934)で初登場。
その後ミッキーマウスの短編映画シリーズにも出演することになります。
そのうちドナルドが主役でミッキーが登場しない作品がいくつか作られるようになり、ミッキーのシリーズから独立してドナルドダックの短編映画シリーズとなりました。
ということで、実はドナルドのシリーズ以前にもドナルド主演作品がいくつかあります。
それらの作品については分類上ミッキーの短編映画なので、ミッキーマウスの短編映画シリーズの中でご紹介していきます。
※ミッキーマウスの短編映画シリーズの中で、ドナルドが主演でミッキーが登場しない作品
- 88作目「ドナルドの磁石騒動」(1936)
- 91作目「ドナルドのメキシカン・ドライブ」(1937)←デイジー初登場
- 95作目「ドナルドの博物館見学」(1937)
ドナルドの短編映画1~5
1.ドナルドの駅長さん
別タイトル:ドナルドのだちょう
原題:Donald’s Ostrich
公開日:1937年12月10日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、だちょうのホーテンス、ラジオ
あらすじ
ラジオを聴きながらご機嫌で駅の掃除をしている駅長(駅員?)のドナルド。
列車から大量の荷物がおろされ、運ぼうとした箱の中から現れたのは一匹のだちょう。
だちょうの首にはタグが付いていて、名前はHortense(ホーテンス)、なんでも食べちゃう女の子だと分かります。
書いてあったとおり、なんでも飲み込んでしまうホーテンス。しゃっくりが止まらなくなってしまいます。
ドナルドはびっくりさせてホーテンスのしゃっくりを止めてあげようとしますが、その間にもドナルドのお気に入りのラジオまで飲み込んでしまい…。
感想
ホーテンスは映画「ファンタジア」に出てくるだちょうのバレリーナのようでかわいらしい。ドナルドにもよく懐いています。ちゅっちゅしてます。好きなのかな?
ドナルドはそんなホーテンスを嫌がりながらも面倒見が良く意地悪しないので安心して観られます。怒りのダンスもあり。
面白いのはラジオを飲んでから。しゃっくりによってラジオのチャンネルが切り替わり、流れる番組の内容に影響を受けるホーテンスが面白い!
ところでドナルドがいる駅名「WAHOO」(または「WAHO O」?)って、何か意味があるんでしょうか。
2.ドナルドの昼寝
別タイトル:ドナルドの昼寝騒動
原題:Self Control
公開日:1938年2月11日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、ハエ、いもむし、ニワトリ、キツツキ、ラジオ
あらすじ
ハンモックに揺られながらラジオを聴いているドナルド。
ラジオでは怒らず笑顔でいるには10数えようという内容の放送しています。
昼寝を邪魔するハエにイライラするドナルド。ラジオに従って10数えると、怒りが収まりました。
この調子で昼寝を邪魔されても怒らずに過ごすことができるのでしょうか。
感想
前作に続きラジオを聴いているドナルド。
「最終的にラジオにやつあたり」シリーズ(勝手に命名)はこんなに初期からあったんですね。
この頃からかんしゃくを抑えようと頑張っているドナルド。
でも他はともかく、キツツキには怒ってもしょうがないよ…。
最初はご機嫌だったのに最後には伏せておいおい泣くドナルドが不憫です。
3.ドナルドの腕白時代
別タイトル:ドナルドのわんぱく時代
原題:Donald’s Better Self
公開日:1938年3月11日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、天使ドナルド、悪魔ドナルド
あらすじ
朝、天使のドナルド(ドナルドの中の良心)に促され学校に向かうドナルド。
しかし道の途中で悪魔のドナルド(ドナルドの中の誘惑)にそそのかされて、学校をさぼって釣りにいってしまいます。
さらにはドナルドにパイプを勧める悪魔ドナルド。
ドナルドがいないことに気づいた天使ドナルドが戻ってきたことで、天使ドナルドと悪魔ドナルドの戦いが始まります。
感想
ピノキオちっくなお話。
天使と悪魔の戦いでは天使を応援するドナルド。本当はいい子なんです。
パイプの煙を飲んでしまうドナルドはかなり気分が悪そうで、学校サボっても楽しくないんだなと子供に思わせる効果がありそう。
ラスト、学校に向かうドナルドが天使と重なってとびきりかわいいです。
4.ドナルドの腕白教育
別タイトル:ドナルドのわんぱく教育
原題:Donald’s Nephews
公開日:1938年4月15日
監督:ジャック・キング
登場キャラクター
ドナルド、ヒューイ、デューイ、ルーイ、子供のしつけに関する本
あらすじ
ドナルドのもとへ妹のダンベラから手紙が届きます。
手紙には「天使のようなあなたの甥たちを遊びに行かせます」とあり、楽しみに待つドナルド。
そこへやってきたのはやんちゃすぎる三人の甥たち。やってくるなり三輪車に乗ったまま家の中でポロを始めます。
ドナルドは音楽で甥たちの気を引きなだめようとしますがいたずらは止まりません。
最終手段で泣き落としに入るドナルドですが、果たして効果は…?
感想
珍しく心が広めのドナルドと、やんちゃが過ぎる甥っ子たち。
この作品があったから、後にドナルドは大人気なく(おとなげなく)甥たちと本気で戦うようになったんでしょうか。
見所は終盤にあるドナルドの顔芸。さすがです。
しかし、擬人化されているとはいえ鳥の丸焼きが食卓に出ているのはやっぱり気になる。
5.ドナルドの南極探検
原題:Polar Trappers
公開日:1938年6月17日
監督:ベン・シャープスティーン
登場キャラクター
ドナルド、グーフィー、ペンギン、セイウチ
あらすじ
南極で”獲物生け捕り会社”をやっているドナルドとグーフィー。
毎日豆ばかり食べる生活に飽きてしまったドナルドは、ペンギンを食べることに。
まずは自分がペンギンに変装して女の子ペンギンに近づきますがうまくいきません。
一方グーフィーは罠に使う魚をセイウチにとられてしまい、追いかけて洞窟に入ります。中にはたくさんのツララが…。
その頃ドナルドはハーメルンの笛吹き戦法で一網打尽を狙います。
感想
ドナルドとグーフィーダブル主演作品。相性抜群です。
内容はおのおのがドタバタして、最後は合流してドタバタするというもの。
個人的にはテテーン(パパーン?)という音とともにペンギンたちが雪の中から顔を出すシーンが好き。
ペンギンのマネをするドナルドがちょうどペンギンとアヒルの中間の生命体って感じで面白いです。
あとがき
いかがでしたか?
超初期の作品ですが、もうこの頃からドナルドのキャラクターは出来上がっていたんですね。
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