ピクサー短編「心をつむいで」:男社会に乗り込んだ一つの毛糸玉

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ディズニープラスオリジナル作品、SPARKSHORTSアニメ映画「心をつむいで」の紹介と感想です。
これ、主人公を毛糸玉で表現するところがピクサーだよなと思う。

画像:「Disney+」より
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未視聴の方向け

基本情報

原題「Purl」2019 9分

SPARKSHORTS(スパークス 奇跡の瞬間)作品のひとつ

脚本・監督(written and directed by) Kristen Lester

制作(produced by) Gillian Libbert-Duncan

今回はピクサー作品の中からSPARKSHORTSというシリーズの作品をまとめました。 監督が作りたいもの、伝えたいことをダイレクトに...

あらすじ

人間の男性ばかりの会社に就職したピンク色の毛糸玉パール。

やる気満々、期待に胸を膨らませたパールでしたが、異質な存在の彼女は同僚と馴染めません。そこでパールが思いついた方法は…。

「心をつむいで」本編

どんな作品?

毛糸玉を主役にしたファンタジーなストーリーと思いきや、めちゃくちゃ直球にフェミニズム問題を扱った作品。

パール自身はトイ・ストーリーやモンスターズ・インクシリーズに出てきそうな楽しく可愛らしいキャラクターで、社会派なストーリーを上手に受け入れやすいものへと緩和していると思います。可愛い。

別に小難しいことは考えず普通にピクサー短編作品の一つとして軽い気持ちで見てほしいです。

視聴後の方向け

感想

いかにも現実にありそうなかっちりとした会社B.R.O.キャピタルのオフィスにやってきた、優秀な毛糸玉の新入社員。人間の社員が映っているシーンとパールが映っているシーンが同じアニメのものと思えない不思議な感覚。パールはPCまで毛糸製だしまるで他の作品から飛んできたみたい。

パールは同僚たちに自分を受け入れてもらうため、周りと同じ格好をして意見も持ち物もジョークも何もかもを周りに合わせてしまいます。なんだか身に覚えが…。こういうことって多かれ少なかれ多くの人が経験したことがあるんじゃないかな?

レイシーが現れるまでパールは自分が変わったことに迷う表情も全く見せず、こうやって自分らしさを捨てて無理をしてストレスを知らず知らずのうちに溜め込んでダメになるところまで想像しちゃう。

最後の会社のシーンは、会社の内装まで変わってない?
明るく風通しが良さそうで、まさにいつものピクサー映画に出てきそうな楽しげな職場に。変化前の職場も活気はあったし悪かったわけではないけど、こうなれば素敵だなって素直に思えました。

「心をつむいで」メイキング

これが現実

ピクサーってこんなに直球な感じの作品作るようになったんだなって、SPARKSHORTSシリーズを見始めて思いました。

人間の中に毛糸玉が混じったらそりゃ異質な存在でしょう!という感じだけど、男性社会の中に女性(女性社会の中に男性でも他の様々な組み合わせでも)が一人乗り込んだ時の異質感を想像すると、あながち誇張でもない気がします。

その後自分らしい姿に戻ったパールやレイシーたちがどのように歩みを進めていったのか分からないですし画期的な手順や解決法も存在しませんがみんなが最後のシーンを見て「こっちの職場の方がいいよね」って感じることがまずは大事なのかも。

 SPARKSHORTS(外部リンク)